いのちを語る
医療と宗教そして心(有限と無限のいのち)との交わりを題目に置き、各界でご活躍の方々との対談は心踊らされるものがあります。
医療では、時間が経過するなかで、経験的法則に基づき裏打ちされた技術が、活用利用されています。肉体に対し侵襲性の強い作業が行なわれるのが医療行為であるためです。
宗教は、空間の中で常に現在形の言葉で多くの物事を言い表しています。AC1130年クレルモンの宗教会議において、修道院内での医療行為が禁止されました。心と肉体との問題を分離した画期的なできごとでした。
この三つの題目である心・医療・宗教を当距離で論じ合おうと言うことには、この本に目を落としていただける多くの方々に問題提起をしてみたいという思いがあります。夫々の専門分野の方々がその領域を超えて考える一助になることを願っております。
今回の対談を始めるに当り、お力をお借りした方々にはこの紙面を通じて感謝の意を表したいと思います。
赤尾 保志